注文住宅が出来上がるまで Hr邸の場合
noboru urushibata architect &associate



2011年9月24日   引渡し前日

始まりがあれば終わりがきます。1年数ヶ月前は何も無い草地でした。Hr邸も決して順調に進んだ訳では有りませんが、釘1本ずつの職人さんの
汗の手造りのなかで終わりをむかえした。ここ10年余り熟練の職人さんが居なくなるという実感が有りましたが
この現場で強く感じました。
時代の流れのなかで圧倒する工場生産系住宅の前で熟練の技を必要とする建築が少なくなつたのでしょう。跡継ぎをつくつても技が必要とされない時代で
夢をなくした老大工は何を考えれば良いのでしょうか。他の職種の熟練の職人さんたちが居なくなるのも時間の問題でしょうか?。
何時か「昔はこんな建物を造る職人さんが普通に居たんだよ」何て、時代が来るのももう直ぐです。

玄関の con柱は外部と民家への「結界」で玄関入口に入ると室内を外部空間に連想させます。
居間入口を玄関入口の雰囲気を繰り返すことにより「結界」を想像させ、居間にはいるとcon柱の方杖が
天井の大梁を受け、
ダイナミツクな外部空間となります。居間のcon柱は大空間を支える大黒柱的な性格の柱です。
廊下のcon柱はプライベ-ト空間とパブリツク空間との「結界」をつくります。

このHr邸は植栽や付帯建築施設を含む外構工事が終わると最終章です。
何時の日にか、周囲の緑と軒の陰影の深いSuperior quality(上質)の「民家」の佇まいと共に、
クライアントの静かな日常が戻つているでしょう。


 

                                         設計者 漆畑登
                                                            
                                                    引渡日
: 2011年9月25日  up
 

 


竣工写真その他は家具、多少の植栽後掲載予定です


 

 

 

 

 

玄関アプロ-チ。階段の正面のcon丸柱を右に除け入口に向かう。

 

 

居間南側。床は楢縁甲板。オスモの黒。

居間入口。モルタル金鏝目地切、西壁はテラベ-ル。
居間北側 左側は畳敷の仏間。右はキツチン、食堂。

居間風抜塔(奥)、トツプライト。

 






玄関ホ-ル、右に居間の入口。con柱の「結界」の左はプライベ-ト空間。正面は飾り棚。
テラベ-ルの壁は外壁から玄関ホ-ル、居間の西壁まで意識の流れをたすける。

 

プライベ-ト空間の廊下。左側は中庭、寝室1と続き、奥左は寝室2、右は寝室3の入口。



   
廊下の東側を見る。左側は浴室、洗面、物置。突き当たり右が玄関。
 

玄関ホ-ル。左側が居間入口。玄関入口と同じ雰囲気で「結界」をあらわす。

 

寝室1南側。

 

寝室1北側。右は中庭。

 

寝室2南側。中央部分が畳敷(6帖)。畳を挟んで桜縁甲オスモ。
反対の入口側をみる。





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漆畑登&設計工房URU建築設計事務所